資金繰り⑰ 冗費の節約-3

冗費の節約に関連して、役員報酬と経費の関係についてお伝えします。

①役員報酬を多めに設定して交際費など経費をほとんど使わない社長
②役員報酬を少なく設定して交際費など経費を多く使う社長

この2通りに分かれます。

利益を出し資金繰りが上手く回っているのは、①の会社です。

①の社長は、利益が出ているときは多額の役員報酬を取りますが、業績が厳しい時は
思いっきり役員報酬を下げます。
会社と個人の線引きがちゃんとできており、普段から経費が少ないので利益が出る会社
としてみることができます。
銀行から融資を受ける際も、役員報酬を多く取っているということは会社に利益があり
個人資産もあるとみられます。

②の社長は、会社と個人の線引きができておらず、会社のお金は自分のお金ということで
飲食代などの領収書をバンバン切ってきます。
普段から経費が多いので、経費のかかる利益が出にくい会社としてみられます。

また、役員報酬を下げると社会保険料を節約できると考えられる方もいます。
月額の役員報酬を社会保険の標準報酬月額最低額まで下げて、事前確定届出給与(盆暮れ
の賞与)で多く取るというケースです。
詳しいことはこちらでは触れませんが、あまり積極的に勧めらるものではありません。
社会保険料の負担を考える時は、目先の節約よりも将来の年金受給額も考慮することが
重要です。

役員報酬額を設定するときも、大切なのは、「入るを量りて、出ずるを制す」の気持ちです。

 

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