粉飾決算の影響がでるところ ①
粉飾決算は、あるべき姿を歪めているので、どこかで無理が生じます。
今回は、赤字を黒字にするケースで主にどこに影響が出るかお伝えします。
【在庫の過大計上】
- 影響が出るところ
原価率に影響が出ます。 - 粉飾をした期
売上が通常とほとんど変わらない、もしくは、下がっているのに原価率が劇的に改善し、粗利が
大きくなります。
架空在庫が決算書に計上されます。 - 粉飾をした期以降
在庫を原価に戻さないといけなくなりますが、それに対応する売上がないため、原価率が異様に
悪化し、粗利が少なくなります。
【架空売上の計上】
- 影響が出るところ
売掛金に影響が出ます。 - 粉飾をした期
売上も増えていますが、売掛金が通常よりも増えています。
回収されない売掛金が決算書に計上されます。 - 粉飾をした期以降
不良債権として貸倒処理をしないといけなくなりますが、貸倒を計上する要件は厳しくなってい
ます。
このように一度粉飾をしてしまうと粉飾した期だけでなく、翌期以降にも影響を及ぼすことになります。