資金繰り④ 4冊の通帳の使い方実例
実際に4冊の通帳を使って資金を管理されているお客様の実例をお伝えします。
こちらのお客様は、当初6冊の通帳を持っておられ、納税資金用の通帳以外の5冊の通帳
それぞれに売上の入金や仕入先への支払い及び口座振替の経費があり、使える資金がい
くらあるのか、当月の入金で当月の支払いをすべて賄っているのかを知るためにはすべ
ての通帳を見ないと分からない状態でした。
そこで、まず、支払専用の口座を振込手数料の安いネット銀行で作成いただき、口座振替の
費用は、全てこの口座へ変更し、仕入先への支払いもこの口座から行うようにしました。
そして、売上入金用の通帳を3冊、支払専用の通帳を1冊、納税資金用の通帳を1冊、貯蓄及び
借入金用の通帳を1冊、外貨用の通帳を1冊と合計7冊の通帳を管理することとなりました。
毎月月末には、3冊の売上入金用の口座から貯蓄用の口座へ全額が入金され、同時に支払専用
の口座へ翌月の支払分の資金を入金し、納税資金用の口座へ予想納税額の月額分を入金する
こととしました。
この流れを繰り返すことで、貯蓄用の口座の入出金の動きと残高の推移をみるだけで資金の流
れがつかめるようになり、前年からの比較も簡単に行えるようになりました。
また、このお客様は、貯蓄用の口座の残高をいかに多くするかを考えるようになったとおっしゃ
られております。
資金繰り表を作成するのは難しくても、通帳を使い分けることで無理なく資金を管理することが
できます。