死亡後銀行口座の凍結 ③仮払額
死亡後の銀行口座より引き出せる金額の正確な算出方法は、下記の通りです。
- 死亡時の預金残高×3分の1×払い戻しを行う相続人の法定相続分
- 150万円
- 1と2を比べていずれか少ない額
ここで注意して頂きたい点は、上限150万円までは引き出せるからといって、葬式費用の額を
上回る金額を引き出して、自分の口座に移し替えたり、私的に使用してしまった場合です。
「相続放棄」の可能性が少しでもある場合において、この仮払制度を利用して引き出したお金
を私的に使用してしまうと「相続放棄」ができなくなる可能性があります。
また、「相続放棄」だけではなく、他の相続人との間にいらぬ誤解を招くことにもなりかねません。
従って、この仮払制度を使用するケースは、
- 相続人が葬儀費用を立て替えることできない
- 死亡した人に扶養してもらっていたので、生活ができなくなる
- 死亡した人の借入金の返済がある
- 死亡した人の家賃を支払わないといけない
など、死亡した人のお金がないとどうしようもなく困るといった場合での使用をお勧めします。