尊厳死宣言書(Living Will)

延命治療を望まない旨の意思表示をするツールは、エンディングノートの他、「尊厳死宣言書」
があります。

自分の意識がはっきりしているときに「尊厳死宣言書」を作成しておけば、家族と医師はその
記載内容に基づき判断し行動することができます。
これは倫理的にも認められます。

父が心肺停止で病院に運ばれ、今後、意識が戻る可能性が低いと担当医から告げられたとき、
ずっとお世話になっていたかかりつけ医の先生に父が延命治療について何らかの意思表示や
書類を残していないか確認しました。

父は何も残しておらず、先生からは、「リビング・ウィルの作成は、東京などの都会と違って
こんな田舎だとそれを書いたらすぐにお迎えが来そうで縁起が悪い、ということでみなさん
書かないし、普及もしていないんです。」と。
これを聞いたとき、かなり衝撃を受けたのを覚えています。

お迎えが来たときに自分自身がどのような終末期医療を希望するのか。

少しでも何らかの希望がある場合は、縁起がいい悪いにかかわらず、自分の意思を文書で残し
家族やかかりつけの医師に伝えることが大切です。