資金繰り⑦ 現金の取り扱い
税務会計は、証拠と理由が必要です。
現金商売以外の業種では、現金勘定は、そうそう動きませんし、現金残高も多くありません。
現金商売でない業種で、預金口座からたびたび現金を引き出している、または、まとまった金額を
引き出している、更には、現金の入金もある、と現金がやたら動いてる通帳を見ることがあります。
会計処理をするには、この現金は何に使ったのか?領収書はあるのか?この現金の出所はどこなの
か?と証拠と理由を明らかにするため、現金の行方を追わなければなりません。
ただ、こうしたケースに限って、証拠と理由がない場合が多いです。
会社の代表者の方がプライベートで使用するために現金を引き出しているケースも多いですが、少
額な金額だと何に使用したか忘れてしまっていて、それを証明する領収書も紛失しているケースも
多いです。
資金繰りを考える上で、資金の流れを明瞭にすることはとても大切です。
できる限り、証拠の残らない不明瞭な現金取引はなくし、証拠が残る預金口座を通して資金の流れを
明瞭にし管理します。
そして、現金の入出金をした場合には、預金通帳の金額欄の余白にメモ書きをすることにより忘れる
ことを防止します。
飲食店などの現金商売で現金を預かった際も翌日または決まった日に預金口座へ入金します。
証拠と理由は、税務会計だけでなく、資金繰りにも関係します。