資金繰り⑪ 支払手形のから脱却
支払手形を振り出している場合は、できる限り手形からの脱却をお勧めします。
商慣習や業態によりなかなか難しいということも考えられますが、できれば手形取引は無いに越し
たことはありません。
支払手形の最大のリスクは、不渡りです。
支払を約束した日に資金を用意できないことが6か月以内に2回起これば当座取引停止となります。
普通預金での決済はできても、当座取引や融資が受けられなくなり事実上の倒産となります。
以前、手形でななく小切手で不渡りになりそうな事例がありました。
経理の方が資金移動をするのを忘れていて、小切手を取り立てられたところ、銀行から残高不足との
連絡が入り、大慌てで資金移動をした事例です。
このように資金不足ではなく、銀行間の資金移動を忘れてしまうなどの人為的なミスで不渡りを起こ
す可能性もあります。
手形を廃止する場合は、資金繰りに無理がないように少しずつ手形の割合を減らしていきます。
支払先には、支払手形をやめる代わりに、締め日や支払期日の変更、分割払いへの変更をお願いする
などの交渉をしていきます。