資金繰り㉙ 売上代金の回収
売上が計上されていても、代金が回収されていないケースを見かけることがあります。
売上は、代金が回収されるまでは売上とは言えません。
売上だけを追いかけて代金回収をおろそかにしていると資金不足になります。
代金を支払ってもらえない取引先は、督促をすることが重要です。
当たり前の話ですが、これができずに不良債権が積み上がっているケースがあります。
督促をしなければ、「あそこは何も言って来ないから後回しでも構わない」と扱われ
支払いがどんどん後回しにされます。
代金を払ってこないところは、督促が厳しいところや入金期日を守らないとペナルティ
があるところから優先して支払いをしています。
売掛金の管理がずさんで未回収の売掛金がどのくらいあるか把握できておらず、督促をし
ない(管理していないからできない)会社がありました。
代金が回収できない先の売掛金がどんどん積み上がって、結局、何百万もの売掛金が貸倒
れてしまいました。
売上が計上されている以上、入金がなくても仕入や給与、法人税などの税金は発生します。
当然、資金繰りが厳しくなります。
さらに連鎖倒産のリスクも出てきます。
このケースとは反対に、ある会社は、入金期日が過ぎたら遅延利息を徴収し、入金期日前
より入金されたら割引をするという回収方法を取っていました。
代金は、ほぼ入金期日より前に入金されており、資金繰りも問題なく、不良債権も全くあ
りませんでした。
売上は、代金を回収してこその売上です。