役員報酬の額を決める時に考える点 ③

役員報酬の額は、色々な点を考慮して決めます。

今回は、経営の指標についてお伝えします。

  1. 売上高に占める人件費の割合(売上高対人件費比率)

    売上高に対して社会保険料の法定福利費も含めた人件費の割合を考えます。
    中小企業庁の統計では、卸売業7%~15%、小売業10%~20%、サービス業40%~60%
    飲食店30%となっています。
    中小企業庁:業種別主要計数

  2. 限界利益に占める人件費の割合(労働分配率)

    限界利益(売上高-変動費)に対して社会保険料の法定福利費も含めた人件費の割合を考え
    ます。
    限界利益が分からない場合は、簡易的に売上総利益(粗利)で計算します。
    業種ごとに違いがありますが、標準の目安は、40%~50%となっています。

小規模な事業者の場合は、労働分配率よりも売上高人件費比率を目安にすることが多いです。
赤字の会社の多くは、売上高人件費比率が業界平均よりも多くなっている傾向にあります。
赤字にならないようにできる限り平均比率に収まるようする、もしくは、平均比率に収まる
ように売上高を上げることが求められます。